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狭き門、公立保育士を目指すあなたへ!公務員試験の科目や内容、合格率について

保育園には公立保育園と民間が運営する私立保育園がありますが、公立保育園の保育士は地方公務員として働くことになります。公務員と聞くと、安定しているというイメージがありますよね。

そのせいか、公立保育園で働くことを希望する女性がとても多いようです。

今回は、公立の保育士になるための公務員試験の内容や試験対策などについてご紹介します。保育士志望者必見です!

 

公立保育園の保育士とは?

公立の保育園に勤める保育士とは、公務員試験に合格した保育士資格取得者であり、公務員保育士と呼ばれています。

保育士であり、同時に地方公務員でもあるということです。公務員ですから、毎年給料が上がるなど、収入面での安定度があり、公立保育園への就職を希望する人が多いようです。

公務員保育士として働くためには、自治体による公務員試験に合格することが必要です。公務員試験のほかに、もちろん地方自治体で保育士採用試験を受けて保育士資格を取得していることが条件となります。

また、公務員保育士の試験に合格しでも、すぐに働けるということではなく、採用候補者の一人として登録されることになります。その後、対象エリアの公立保育園に欠員が出たら、その補充として、施設側から採用の申し出があって、初めて採用となります。

年齢制限があるので注意!

気を付けたいのが、年齢制限。公立の保育園に採用されるための試験は、前でも言ったように各自治体が行う公務員試験です。そのため、年齢制限があります。

自治体によってこの年齢制限は異なりますので、必ず事前に自治体に確認しておくようにしましょう。

28歳で受けようとしたら制限が27歳だった…!なんてことがないように!

公立保育園の保育士の試験科目・内容は?

公務員保育士の採用試験は、具体的にはどのような内容なのでしょうか?(これがすべてではないので、必ずお住いの自治体の募集要項を確認してくださいね!)

試験は1次と2次に分かれており、1次試験の合格者が2次試験に進みます。

①1次試験:筆記試験

  • 教養試験:高校卒業程度
    5科目(国語、数学、英語、理科、社会)と現代文、物理、化学、政治、経済など
  • 専門試験:保育養成学校で学んだ分野
    保育の学校で学んでない現役の学生や受験生は、過去問題を勉強して対応します。

②2次試験:面接(口述試験)、実技(ピアノなど)

面接のほかに、適性試験や小論文(作文)を実施するところ、また実技試験(ピアノ演奏など)を実施する場合もあります。

実はかなり厳しい?試験の難易度・倍率

公務員保育士の募集は、欠員が出て補充が必要な場合に募集があるので、毎年募集があるとは限りません。1~2名の募集に対して、受験者が40~50名ということもあります。

したがって、公務員保育士の試験の倍率は、自治体によって差がかなりあり、倍率が高いところでは、20倍近くの倍率自治体もあります。公立保育士の試験の難易度はかなり高く、狭き門といえるでしょう。

平成27年度の公務員試験 試験結果一覧(保育)によると、高い倍率の自治体は、川崎市立川市でした。川崎市は、受験者82名のうち、一次合格者は13名、最終合格者は4名という結果で、倍率は20.5立川市は、受験者77名のうち、一次合格者は28名、最終合格者は4名という結果で、倍率は19.3という高倍率でした。

参照:平成27年度 公務員試験 試験結果一覧(保育)

公立保育士の試験日程は?

多くの場合、自治体により4月ごろに募集が行なわれ、一次試験が5、6月ごろに行われる自治体が多いようですが、時期は自治体によりさまざまです。

3月に募集をかけて、4月に試験を行うところもあれば、8月に募集があるところもあります。希望の自治体があれば、早めに募集時期を確認しておくとよいでしょう。

東京都の今年の試験日程は、応募締め切りは2017年4月10日でした。一次試験は2017年5月7日、14日という日程で発表されています。

参照: 保育士の公務員試験日程一覧(2017年)

公立保育士になるための試験対策・勉強法

・教養試験:過去問を念入りに!

一般的な公務員試験ですから、出題内容は中学から高校まで勉強した内容が幅広く出題されます。社会でも、世界史、日本史、政治経済など広範囲にわたるため、どこにポイントを置いて勉強していいか途方にくれるかもしれません。

そこで、役立つのが、自治体の過去問です。過去問で出題傾向をつかみ、ポイントを絞って勉強すると良いでしょう。

さらに、時間と予算に余裕のある方は、公務員試験専用の民間学校に通うことも検討されてはいかがでしょうか?

・専門試験

専門分野の試験では、基本的には、保育原理など一般の保育士資格試験とほぼ同じような分野からの出題となります。

しかし、保育と関連のあまりない内容を出題する自治体もありますので、過去問に目を通す程度にして、教養試験の方に時間を多く取ることをおすすめします。

・小論文

自治体により小論文があるところもあります。テーマは、保育や人物、知識など。原稿用紙2~3枚程度です、過去に出題されたテーマを調べておきましょう。

・面接

二次試験では、面接に重点が置かれます。笑顔でハキハキとして答えることを心がけましょう。あらかじめ予想される質問に対する答えを用意しておくと、当日慌てずに済みます。

保育士試験の面接でよく聞かれる質問は、「なぜ保育士を目指しているのか」「こういう場面であなたはどう対応しますか」などの内容が多いです。

合格の目安は?

公務員試験の一次試験では何点以上というような合格基準はなく、得点の上位者から二次試験で選考するために必要な人数が合格していきます。

合格の目安として、一次試験では、およそ65%~70%以上の得点は必要となるでしょう。

倍率が高い自治体ではより高い得点が必要です。本番の試験で力を出し切れるように、試験対策をしっかりして臨んでください。